基本ラノベの感想はワードファイルなどで書き満足するのですが、とてもよい作品でしたのでブログに書かせていただきます。
→ぱすてるぴんく。は5月2日に発売された悠寐ナギ先生(@enamins_pp )とイラストは和錆先生(@nacyo )による作品です
和錆先生は絵師100人展や軸中心関係で絵を描いているなど忙しい方です。
↑絵師100人展の絵
第7回講談社ラノベ文庫新人賞で《佳作》というこの作品。
和錆先生の可愛いイラストに惹かれ、(絵師100人展明けでしたので印象もつよい)買いました。
この作品、twitterで話題になっています。作者さんはフォロワーさん2万。
1巻だけのラノベ作家とは思えない...
作者さんのコミュ力というか努力の結晶なのかわかりませんが20歳でこの行動力はすごいかなと。twitterで話題になるラノベなのだからスマホ太郎、デスマ次郎のようなアニメの石鹸枠候補、俺TUEEE異世界転生かというとそうでもなく、
「→ぱすてるぴんく。」というブログを見てコメントを入れた主人公と、そのブログの管理人であるヒロインのスモモがネット恋愛で付き合うことになり、1年後....という物語です。ヒロインの女の子がやってきたり、元カノの女の子だったり、高校デビュー?な女の子にいろいろ言われたりと。 内容はプロローグで記念日が。1章ではスモモが転校してきた。2章はヒロイン全員にスポットライトが当たる。3章は過去編4章は5章では恋する気持ち。最後にエピローグ。という構成です。
さて、前置きはこの辺にしておいて...
まずはあらすじからいきます。
・あらすじ
あらすじ
他人との関わりを避け、ぼっちとして暗い高校生活を送る軒嶺緋色には彼女がいる。ネット恋愛の恋人・楢山スモモだ。決して会うことは叶わないはずだった二人。けれども迎えた新年度、緋色が自宅のドアを開けると、そこには“ネット彼女”のスモモがいて――!? 「わたし、引っ越して来ちゃったんです」「……なんですとっ!?」ネットの彼女がリアルの彼女になったそのとき、物語は動き出す。夢にまで見た恋人とのパステルピンクな学園生活が、ぼっちの殻をぶち壊す! けれどもそこに潜むのは、緋色の“元カノ”の影……?どれだけ痛くたって、これが僕らの恋愛だ! ネット恋愛→学園ラブコメな炎上系青春ストーリー、いよいよ開幕!
※ここからはネタバレがあります。
→ぱすてるぴんく 感想
まず最初に…。
この「→ぱすてるぴんく。」は剣や魔法がが登場するファンタジーではありません。
ましてや異世界転生などということも行いません。誰もが持っているスマートフォンだったり、あるいは誰もが経験したことのある恥ずかしさであったり、そういった要素で構成された学園ラブコメです。勇猛果敢に魔王に立ち向かう主人公はいません。登場するのは、教室の隅っこでこそこそとしているような冴えない少年です(あとがき参照)
キャラクター
・軒嶺緋色(のきみねひいろ)…この作品の主人公。他人との関わりを避け、ぼっちとして暗い高校生活を送っている。彼女もち
・楢山スモモ(ならやまスモモ)...緋色のカノジョ。主人公のことが大好き。中学生時代不登校だった過去あり、愛媛から東京まで上京して緋色と同じ高校へ入る。
・花菱渚(はなびしなぎさ)...緋色の元カノ。
・夕波檸檬(ゆうなみれもん)...スモモの友人。リア充なウェイな感じだが 過去になにかがあるらしい
以上がキャラ紹介になります。
ネット恋愛
私はライトノベルを多く読んでいるわけではないので確証をもって言えるものではないのですが、この作品で大きく上げているネット恋愛というジャンル。
これはすでにネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?
という作品でも使われているジャンルです。
この作品はネトゲと学園の恋愛を描かれた作品ですが、「→ぱすてるぴんく。」は学園のみ、ネトゲ嫁よりも純愛ものである、元カノを出すことで大きく物語を動かすということはあらすじからも読み取れますが
どこかに差別化要素がなければ二番煎じで薄れてしまう可能性があるのでは?と店頭で見かけた際は思いました。(イラストで買ったやつがなにをいう)
序盤読んでいた際は主人公もモテるわけではなくクラスで影が薄い系統。アニメをみるがひどいオタクというわけではない。スモモちゃん女子力高すぎだし可愛い。主人公が大好きすぎる。
どうしてもネトゲ嫁との共通点がぬぐえませんでした。
しかし100ページ付近から物語は大きく動き出します。
檸檬の発したセリフ「まあでも、スモモちゃんがいざというときには、せんぱいがいますからね~」
ここを読んだ際私はスモモちゃんに何かが起こる、あまりにも人間関係を気にしてまでぼっちになろうとする主人公、かならずいじめのような形のなにかが起こりかねないと感じました。
その後元カノの花菱ちゃんが関わってくる、緋色の主人公の過去があきらかになり、なぜ主人公が人とのかかわりをできるだけ避けるようにしているかがわかります。
中学生の恋愛ってこんな感じだったな~ 周りにできるだけ隠そうとしたな~などと懐かしさも思い出されるものでした。
過去編が終わり 物語の終盤 ネット恋愛がスモモちゃんが容易にクラスメイトに話したことで人から人へ話が広まり緋色のクラスの人にも伝わります。
ネット恋愛で高校生が愛媛から東京にひっこしてきた。愛の深さがすごいと感じる人もいるでしょうがこの作品はそんな甘くかたずけられません。
高校生が彼氏を求めて上京。ふつうは引くものがあります。
高校生の金銭感覚であればなおさらです。
それにより緋色はクラスでいじりの対象となってしまいます。おもしろいネタである。
クラス替えしたばかりでさぐりさぐりのクラスで話しやすい話題が転がってきたとなればしょうがないとも言えます。
スモモはそれを知り責任を感じ主人公周りとの連絡手段となるSNSなどを削除し姿を消します。
緋色はなにもできません。
理由は中学時代の過去にあります。
花菱渚ちゃんの力を借り、主人公は過去と向き合いスモモちゃんと再会し、復縁。
以上が簡単にまとめた1巻の内容です。
SNSツールの名前を濁さなかったり、スモモちゃんと再会するための方法をおこなった後がスレで話題になる。6ページにあたるラブレターなど熱い要素は読んでみるといいかなと
1巻はスモモちゃんよりも花菱渚ちゃんのほうがキャラが立っているような印象がありますが、性格が私の好みなのが影響していると思うので表紙のスモモちゃんがメインヒロインでしょう。
一連の物語で感じたことは主人公の成長という要素です。
見方によっては昔の主人公(中学時代)にもどっているといってもいいでしょう。
中学時代の緋色に戻っているということは花菱ちゃんが好きな緋色ということになりますので、復縁を助力した、主人公を気にかけているのも合点がつきますので
次巻彼女には必見ですね!
次巻は6月29日発売です。
keyのサマーポケッツなども発売しますのでついでに購入してみてはどうでしょうか
私は買います。